かわりゆくういろう
昨日4月16日は、春爛漫の青空の下、一路滋賀の湖北へお酒とお米の仕入れに走りました。今年に入ってからは二度目でしょうか。 田起こしのあとに鷺が集まり、麦の緑が勢いをまし、楓の新緑が目に心地好い、農村の景色がとても美しい季節です。
湖北に出かけると、決まって買い求めるのが「ういろう」です。ういろうは各地にありますが、土地により材料や製法、形が異なり、味わいも違います。
湖北のういろうは、米粉と黒糖が材料で、形は三寸四方の正方形で厚さは一寸というのがもともとだったよう。それに斜めに切れ目を入れての販売。ずいぶん大きめなのは、野良仕事の合間の間食だったからか。そして、甘さも控えめな印象。
そんな湖北のういろうも、私が仕入れに通っている十五年ほどの間に、厚みが薄くて、香りや甘さが濃厚なものに変えるお店が増えてきました。お腹の足しにではなく、お茶受けに少々いただくのに向いたものに変わったのでしょう。
湖北の風景はまるきりの農村ではありますが、やはり暮らしは都市的なものになってるんでしょう。