日本酒の会

yamaokasakeya2006-03-15

 さすが彼岸間近の三寒四温。しばらく寒かったと思ったら、わりと暖かい日になりました。今回参加してくださったのは、女性お二人。最近よく参加していただいています。なにしろお酒も料理も、おいしいものには詳しい方々なので、出すお酒も思案します。
 お出ししたのは次のとおり。

花見蔵 純米吟醸 あらばしり
湖の誉 純米生酒
七本槍 純米80
湖の誉 純米活性にごり酒 白露酒

 花見蔵は、さすがあらばしりというだけに、炭酸が程よく感じられて、若々しさを楽しめます。もともと香りはほどほどにして、比較的味わい重視というお酒がこの蔵の特徴ですから、生酒の香りも楽しめ、炭酸があっても味が邪魔されないという具合で、なかなか好印象です。不思議な味が隠れているという指摘を受けました。何の味なんでしょう。
 二本目は、湖の誉の純米生酒。クセもてらいもない、毎日飲むのにちょうどいいお酒。そういうお酒に仕上がっている純米酒の生酒です。最近は、以前に比べると各蔵の個性が際立つお酒が多くなってます。それはそれで大歓迎なんですが、普段飲むには、こういう落ち着いたお酒がほしくなるもの。私の好物です。
 一本目の花見蔵も間にしました。そちらも悪くなかったのですが、湖の誉のほうがより燗には向いてます。ぬる目の間をつけても美味しく飲めます。生酒なので冷酒向きはもちろんで、燗は邪道なのですが、それでも向き不向きはあるものです。
 三本目の七本槍は、近年取り組まれている、低精米のお米で造った純米酒です。お米をあまり磨かない、低精米のお米を使ったお酒といえば、昔は安物の酒と決まっていたのですが、最近は技術も向上して、上質のお酒を作れるようになってました。上質といっても、大吟醸酒のような質とはまた違うもので、控えめな香りと濃厚な味わいが特徴です。
 このお酒も、コクのあるしっかりした味わいで、ヒヤによし、燗酒によしという具合でした。味わいに特徴があるはずなのに、あまり料理を選ばない印象ですね。
 四本目の湖の誉の白露酒は、活性にごり酒。ふたを開ければ炭酸の泡が立ち上がって来ます。そのため口当たりが非常によく、いくらでも飲んでしまいそうになります。味そのものは、極端に甘いとか、酸が強いとかそういうのはなく、米のもつ自然な甘さを持ち合わせているほかは、控えめな印象のにごり酒です。やたらに甘くないと売れなかった以前と違って、今はこういうにごり酒のほうがいいと思うのですが、まだ少数派だと思います。
 これを燗にすると絶品で、今年のにごり酒も去年に続いて好評でした。

 お酒の合間のおしゃべりは、なくなった方の思い出話になりました。ちょっとしんみりしつつも、思い出をしみじみ感じました。