五月雨を集めて涼し

 近年精度が上がったと自称される気象庁発表の予報ですが、長期予報のほうは相変わらずよく外れてまして、予報と反対やと思ったら大体当たりやと言う人もいる始末。
当然、篤農家の方は、独自に長期予報を行っておられます。地域ごとによく当たる方法が違いますし、予報に手間のかかるものもあります。

 その中で、西日本向きでかつお手軽なのは、旧暦を使った予報です。根拠は、季節は旧暦のとおりに変わるというもの。旧暦の一月から弥生三月までが春、卯月から水無月までが夏、といった具合にです。不思議ですね。
 旧暦と新暦は約一月誤差がありますが、それも年によってかなり変動します。そのため、新暦ですごしていると、今年はやけに夏が長いとか、寒波が早いとか感じることが、旧暦ではあまり起こらないというのです。


 さて、新暦に馴染んでいるのでついつい勘違いしますが、五月雨というのは、旧暦の五月、新暦では六月ごろに降る雨のことで、梅雨時の雨のこと。五月晴れは、梅雨の晴れ間のことです。
例年、新暦6月の上旬には旧暦五月になるのですが、今年は新暦の6月15日が、旧暦の五月一日です。
おそらく、西日本の梅雨入りはこのころになるでしょう。遅い梅雨ですね。そして梅雨明けは新暦七月半ば。
 今のところ、当たってるようですね。

 ちなみに、北陸以北では、また違った方法での長期予報が行われています。これが実に手間をかけた厳密なもので、誤差一週間ほどで台風の襲来を予想できたりします。やはり北日本は西日本以上に、季節の変化が農作物の作柄に影響するからなんでしょうね。