美山町 長谷川さんの黒米 500グラム 550円也

yamaokasakeya2006-01-02

 風変わりなお米の中でも、一目でわかることで結構有名な赤米、黒米の、黒米のほうです。赤米や黒米は、雑穀を召し上がるかたの間で人気があります。ただ、結構貴重品なので、年によって分けてもらえたりもらえなかったりです。今は、黒米だけあります。無農薬栽培のものです。
 よく昔のお米として紹介されるので、なんだか大昔に途絶えてしまったと思えてるのですが、地方によっては江戸時代でも広く栽培されていて、薩摩藩では6割ほどが赤米だったそうです。しかし、明治政府が栽培を禁止してしまい、ほとんど絶えていました。米ではなく、雑草扱いにしてしまっていたんだとか。
 80年代以降、ごく一部の神田などで継承されていたものを復活させて普及させたり、海外の種を持ち込んだりして、種類も増えてきました。今では割とあちこちで聞かれるようになりました。もっとも、栽培が難しい上にあまり取れないので、貴重なのは変わりません。それから、かつての栽培禁止の経緯もあってか、復活させた当初は、米として扱うか、他の穀物として扱うか、判断が揺れていたという裏話もききます。
 黒米と赤米とを比べると、色素の関係で黒米のほうが色が濃く、変色や色落ちも少ないのですが、特有の苦味があるといったところでしょうか。この苦味が実はお酒のつまみにいいという話もあります。
 正月なので、母が黒米の入ったご飯でおにぎりを作ってくれました。この日は元旦の残りを食べたました。写真のように、はっきり色が出ているんですが、このほどほどの色合いにするのに、母もいろいろ試しておりました。このくらいの色合いが丁度良いだろうとなったのですが、入れるのに必要なお米は、母いわく「1割の半分の半分」だそうです。ほんのわずかでここまで色が出る。さすが黒米です。
 色のついたお米を試してみるのに、ちょうどいい入門品のようなお米だと思います。