講演会『有機農業推進法とは』

 聞きに行ったといいますか、司会をしてました。非常につたない司会で反省仕切りですが、それはさておき。

 講演会の主題は、昨年末に成立した有機農業推進法についてです。
講師は、尾崎零さん。大阪府能勢町の農家で、大阪府有機農業研究会の代表もしておられた方。有機農業推進法の設立のため、奔走してこられたお一人でもあります。

 有機農業推進法は、教育基本法改正や防衛庁「省」昇格の報道が盛んに行われる中、全く報道されることもないまま、昨年末議員立法で全会一致で成立しました。すでに施行されており、現在農水省有機農業推進のための基本計画を策定中です。
 JAS法により、有機農産物の基準が定められてはいますが、これはもともと有機農産物を輸入するために、品質基準が必要だからということで設けられたもの。有機農業自体を推進するための法律は、先進国各国が既に定めている中で、日本だけなかったのだそうです。こうした事情から、遅かれ早かれできるであろうものだったということです。
 しかし、これを現場の農家が主体となって作ったこと、これまで量と経済効率を求めてきた農業政策の方向を変えるものであること、そういう画期的なものでもあります。
 しかしまた、理念法であって、具体的な取り組みは、現在策定中の基本計画によることとなります。現在、基本計画が農水省で策定中であり、その内容が実のあるものとなるよう、現在さまざまな形で行動中なのだそうです。
 そしてまた、基本計画は、各自治体でも定められます。どういったものになるか、それはまだこれからのことになります。