屠蘇酒 320円円也

 旧年中は、こちらの更新をご無沙汰でしておりました。おかげで酒屋の美味しい日々を、皆さんに充分お知らせできませんが、新年は気もちを切り替えて、題名に恥じない日記を付けていこうと思います。

 さて、正月といえばお屠蘇に始まると思うのですが、調べてみると、案外狭い範囲の風習のようです。
 お屠蘇は、もともと平安時代に宮中の新年の行事の追薙式(字に自身がありませんが)で飲まれていた薬酒が、民間に広まったものだそうです。当然京の都で始まったもので、京から伸びる街道沿いと小京都で根付いたものの、それ以外の地域では名前だけ知られているだけで、新年に飲むお酒をお屠蘇と思っている方もおられるとか。
 また、九州南部では、みりんのかわりに同じく甘いお酒である赤酒を使うそうで、地域性も見られます。

 今回のおとそは、おなじみの白扇酒造の三年みりんをベースに、同社が漬け込んだものです。使っている味醂が飲んで美味しい味醂ですので、当然お屠蘇も美味しいわけです。ついついお替りしてしまいます。
 いまひとつの味のみりんで作ってもやっぱり美味しくないですし、残ったら大変です。
 そのてんこれは一合瓶なので、飲みきるのにちょうどよし。残ったときは、蜂蜜代わりにお茶に入れてもいいのですが、すぐになくなりました。