新潟麦酒 収穫祭 330円也

 昼間は日向を歩けば暑いものの、すっかり秋めいてきました。実りの秋です。野菜も、黒豆の最高峰、丹波黒の枝豆が入荷したりと、秋の商品がちらほら出てきました。お酒も、毎年おなじみの秋の商品の入荷が始まってます。今日は、新潟麦酒さんの収穫祭が入荷しました。
 この収穫祭は、岩手県産の減農薬栽培のとれたての生ホップを使って作られています。秋だけの限定品です。こんなこだわった製法のビールは、以前なら地ビールメーカーさんの商品でしか考えられませんでしたが、最近大手のビールメーカーでも、ホップにこだわった秋限定の商品を出すようになってきました。多分、地ビールメーカーさんの商品を良い意味で意識してるんだと思います。業界全体の品質向上につながってるのですから、嬉しい限りです。
 さて、今日届いた収穫祭は、先日予約したんですが、入荷はもう少し先だと思っていたので、まだ宣伝ができてません。陳列はしましたが、お得意さんもどなたもご存知ありません。ちょっと失敗です。
 そんなことはさておき、早速味見です。うちで収穫祭を仕入れるのは2回目ですが、さらに前の年のものも飲んだことがあるので、飲むのは3年めです。昼間、香りを損なわないように入荷次第に冷蔵庫に入れておいたのを取り出し、ぬるくしながらちびちびと飲んでいきます。
 色は薄め。麦わらみたいな色です。出来立てのせいか、泡立ちは今ひとつです。新潟麦酒さんの商品は、どれもビンの中の発酵で出てきた炭酸ガスだけで、人為的に加えたものではありません。そのため、入荷してすぐは泡立ちが大人しいことがあります。もっとも、そんなことは実際どうでも良いのです。なんといっても肝心なおは味と香りです。
 香りは、ややオレンジのような香りとハーブ様の香り、つまりホップの香りが新鮮です。大手のビール工場で飲める出来立てのビールの香りを、さらに印象的にしたようなものですね。あまり冷たいと、せっかくのこの香りがしませんので要注意です。
 味は新潟麦酒さんの缶ビールによく似てると思うんですが、どうでしょう。とにかく、生ホップのお陰で苦味が利いてるのですが、これまた冷たいまま飲むと、苦いばかりです。途中で飲むのを挫けてしまいそうになります。ともかく慌てずに、ぬるくなるのを待って麦芽の旨味が出てきてから飲みましょう。麦芽の旨味とホップのよく利いた苦味が良い具合に調和して、一番美味しく飲めると思います。ただ、あまりぬるくなると、今度ハーブのような香りが強くなって、飲みづらく思う人もあるかもしれません。自分の好みの状態で飲むには、適温が狭いような気がします。もちろん人それぞれですけどね。でも、それだけに自分にとって美味しいポイント探しながらゆっくり飲むという飲み方が楽しめます。
 渇いた喉に、ぐびぐびと飲む季節は終わりましたから、そういうのみ方も一驚ですよ。