七本槍 にごり酒 四合瓶 1470円也

 ひまな日曜日。ただし、ここで休んでおかないと、10月は用事だらけで休んでいられないようなので、とにかくゆっくりすごしました。ゆっくりすごしていたら、ふと飲んでみたくなるのがお酒。おつまみを少々用意して七本槍にごり酒を飲みました。にごり酒ですから、おつまみがお酒に溶けてるようなもの。おつまみは普段よりも少なめの量で満足です。
 もともと季節限定で出しておられるお酒なんですが、一本残っていたものを自家用にしたものです。

 この七本槍滋賀県の東北、木ノ本町の古い酒蔵です。450年ほどの歴史があり、滋賀県で最も古いはずです。なにしろ太田道潅ゆかりだそうですから。ここでは「槍」とかいてますが、本醸造以上のお酒には、木へんでなく金へんの「やり」の字が使われて、区別できます。あいにく金偏の字が見つからないので、ここでは木へんにします。ご注意ください。
 七本槍のお酒は、もともとうちで仕入れだした6年ほど前は、やや甘口にも思われるやさしい口当たりでしたが、最近はお燗にも美味しく飲めるように酸が印象的な仕上がりになって、辛口に感じるお酒になってます。このにごり酒も、そういうお酒の延長にあると思います。
 なにしろ、初めて味見をしたときには正直衝撃でした。発酵を進めた辛口仕上げで、しかもかなりの酸味をともなっています。そして活性状態のままですから炭酸ガスも豊富で、ピリッときます。とにかく辛口のにごり酒です。
 通常のにごり酒は、昔の名残なんでしょう、おおむね甘口に仕上げてあります。ものによっては、とことんの甘口のものもあるようです。ただ、最近はやや辛口の酒が増えてきてますが、ここまではっきりと辛いにごり酒は初めてでした。
 いまは、炭酸ガスも引いてますので、出来立てほどではありませんが、酸味のせいもあって、いい具合の辛さです。個人的にはこのくらいの落ちつき具合が好きですね。来年もこの時期に飲んでみましょうか。
 ちなみに、色々なにごり酒を燗にしてみたところ、これはどうやら良いほうから2,3を争ってました。もうあとわずか一つってところでしょうか。1番は、そのうち書くこともあるでしょうからお楽しみに。