京のほんまもん塾 知って得々口座『桑葉のパワー』

 口にするもの全般に興味があるもので、お酒のほかにも食べ物や健康食品関連の催しなどにも出かけています。ただ、ありがたいことに普段から大いに健康なために、健康食品を食べても食べなくても効果が変わりません。こうなると今ひとつ説得力がなくて、健康食品は売るのが苦手です。
 そんな健康食品についての講演会に行ってきました。講演会といっても、京のほんまもん塾というグループの月例会と懇親会にセットで行われるもので、内輪向けの印象です。広く呼びかけて行われてるものではありません。このメンバーに、いつも野菜を分けていただいている森田さんから教えてもらいました。そこで、無理を言って、講演会だけ参加させていただいたのです。後々に用事もありましたし。

 講師の方は、京都工芸繊維大の元副学長という原三郎氏。桑の葉の利用を研究していて、その健康によい成分から、健康食品への利用に至ったのだとか。
 桑の葉を利用した養蚕が、古代山背国に勢力を誇っていた秦氏以来、京都となじみが深いこと。また、祇園建仁寺を開山した臨在禅の開祖、栄西茶の湯を貴族に広めたことで知られるのですが、その著作『喫茶養生記』の下巻は、桑の葉の各種の薬効を紹介したものであったこと。そうした話題を紹介しながら、原氏が開発した桑の葉の加工品の利点を紹介しておられました。
 桑の葉の健康への効果として、脳梗塞の予防と糖尿病の予防、それに便秘の治療を紹介しておられまして、人体の科学に深く踏み込んだ説明には感心しました。特に、麦芽糖分解酵素の働きを阻害する成分が桑の葉にあるせいで、普通なら麦芽糖ブドウ糖に分解されて吸収されるところが、吸収されずに麦芽糖のまま大腸にとどき、善玉菌である乳酸菌の餌になり、大腸内の環境がよくなる、という説明には、目からうろこが落ちる思いでした。ほんと、微生物の世界は奥が深いです。
 この内容は、10月にまた講演があるようです。28日付の京都新聞の1面の下のほうに広告が出てました。

 さて、講演会とは別に、映画のビデオを某所で見せてもらいました。『東京原発』というタイトルです。少々専門用語が多目の台詞が飛びかいますが、なかなかに面白い映画でした。原発が出ると娯楽映画としては、面白くなりにくいものですが、面白く楽しめる内容に仕上がってました。是非もう一度みたいです。