暖冬野菜事情


 10月下旬に寒波が来て、先日も寒波が来ましたが、冷え込んだのはこの二回くらいなもので、それ以外は例年よりも暖かい日が続いてます。
 たしか二年前もこういう師走でした。

 暖かい冬はなにしろ楽で良いのですが、食べ物で考えるとあとが怖いです。一昨年、師走から新年にかけて、白菜などの冬野菜が空前の豊作に見舞われながら、暖かいせいで鍋やおでん、漬物といった冬野菜を使った料理があまりふるわず、一番もりあがる忘年会時期に、野菜が余っていたものです。

 しかし、冬野菜の豊作といっても、栽培した株を増やしたわけでも、大きく育ってから出荷したわけでもありません。高温で成長が早まり、遅くに収穫するはずのものまで、食べごろ、獲りごろになって、前倒しで出荷したわけです。
 一転、年が変わっていよいよ寒くなってくると、食べるほうはいつもの冬と変わらず、暖かい料理を求めて冬野菜が売れ始めたのですが、師走に前倒しで収穫された上に、寒くなって成長が遅れて、冬野菜が一気に品薄になり、記録的大豊作から、品薄による記録的な高値に転じました。品薄は寒さが和らぐ春まで続きました。

 さて、この年末はどうなるでしょうか。暖かいせいか、冬野菜の売れ行きが悪いという声は耳に入ってきました。うちだけではないわけです。
 しかし、冬野菜は厳しい季節を乗り切るビタミンやミネラルを補うためには、意識的に取っていただきたいもの。
鍋くらいでしか野菜を取る機会が少ない人は、汗ばんでも鍋を食べはるのをお奨めします