屠蘇酒 一合ビン 310円也

yamaokasakeya2005-12-24

 正確には日本酒ではありません。酒税法上では、みりんを使ったリキュールです。
 そろそろ師走も後半に入って疲れが出てきたので、甘いものがほしくなりました。そこで、味見を兼ねてお屠蘇に手をつけました。正月の前祝です。清酒もみりんも焼酎も作っている白扇酒造の傑作、福来純三年みりんを使ってつくられたものです。
 お屠蘇は、屠蘇散と言われる漢方薬を配合したものを、みりんや清酒に漬け込んだ飲み物です。正月に飲むお酒と誤解されておられる方もありますが、ちょっと違います。
 もともと平安時代ごろ宮中の新年行事で、疫病をもたらす「鬼」=「蘇」を払うお酒として飲まれだしのが、街道沿いに伝わったり、応仁の乱などで全国に避難した貴族たちが広めたものを、江戸時代に庶民が真似て定着したものだそうです。そのため、地域によっては全く行わないところもありました。戦後、宝などの大手のみりん会社が、消費促進の一環で普及させて今日に至ります。
 夕食時に飲んでみましたが、おいしい。その一言です。
 香りは生薬のにおいが控えめにしています。口にしたら、全くとげがなく、コクと深みのある味わい。上質の蜂蜜にも負けません。シロップの代わりに洋菓子や氷菓子にも使うそうですが納得です。
 熱い番茶で割ってのんでも、これまた美味。落ち着きます。
 正月が待ち遠しいです。このお屠蘇が存分に飲めるんですから。